信州味噌の歴史について

味噌は麹の種類によって、米味噌、麦味噌、豆味噌の3タイプに分類されますが、信州味噌は米麹、大豆および塩を原料に作られた米味噌に属します。信州味噌は淡色かつ辛口な味わいを特徴としており、光沢のある冴えた山吹色が最高品質であるとされています。「信州」を冠するがゆえに信州限定で食される味噌をイメージしがちですが、信州味噌は日本国内で生産・消費される味噌の4割を占めており、日本人にとって馴染みのある存在であると言ってもよいでしょう。

信州味噌のルーツとは?

では、なぜ「信州」味噌なのかと言うと、そのルーツに信州と深い関わりがあるからなのです。信州味噌の歴史は鎌倉時代に遡ります。当時、南宋(現在の中国)に留学していた禅僧の覚心上人が信濃国佐久郡下平尾村(現在の長野県佐久市)にある安養寺と呼ばれる臨済宗のお寺で作ったのが始まりであるとされています。その後、武田信玄が川中島へ攻め入る際に兵糧として携えたのをきっかけに、信州地方へと広まりました。

そして、信州味噌が全国的に広まる契機となった出来事が大正12(1923)年に起きた関東大震災です。壊滅的被害を受けた東京へ救援物資として送った信州味噌が非常に重宝したため、その後関東地方を中心に一気に普及し、現在に至ります。